常本八のブログ

映画や漫画、本など。

【日記】科博に行った

 シフトのダブルブッキングがあったそうで、今日あるはずのバイトがなくなった。こんな天気の日に引きこもっているのは勿体ないので、遠出することにした。そうだ、科博に行こう。

 

  今は特別展で「毒」をやっているらしい。僕自身化学系の身なのでかなり興味があったけど、当日のチケットが取れなかったので諦めた。

 

 科博の常設展は「地球館」と「日本館」に分かれているらしい。展示数が非常に多く、両館をちゃんと見て回るなら丸一日かかると書かれていた。丸一日はいられないので、地球館を中心に見て回ろうかな。この文章は行きの電車で書いています。

 

 フーコーの振り子の展示があった。地球の自転を観測することのできる有名な実験だと聞いたことがあったが、本物は初めて見た。振り子は10時を指していた。

 

 磁場を感知し、その向きと大きさをリアルタイムで表示する展示。超地味だが、磁針が急に大きくなったり小さくなったりして面白い。


 この磁場系の展示物コーナーを見るだけで30分を費やした。理論では知っているが実態のよくわからないものが視覚的な情報をもつと面白い。

 

 江戸の末期の広告。デザインが好みなのでこの柄の風呂敷があるといい。

 

 万年時計というらしい。日本で設計された独自の時計で、時間だけでなく季節も表示するといったことが書いてあった。かなりのサイズで、隅々までこった装飾が施されている。これらを全て手作業で行っていたわけだから、昔の人は相当器用だったに違いない。ここまで器用な人は現代にも潜んでいるのか……

 

 昔の世界地図を見るのが好き。

 

 昔の医者は木でできたこの骨を使って人体の構造を学んだらしい。完成度が非常に高く、惚れ惚れする。

 

 写真には撮ってないが、五臓六腑内景之図という人体の断面図が描かれたものがあった。その絵を見ながら、五臓六腑に染み渡るという表現はなんと生々しいものなのかと考えていた。

 

 動物展示室に来た。

 鳥の世界はこんなにも体格差があるのか。ほとんどワンピースの世界観じゃないか。

 待てよ?生物の分類って

「界・門・綱・目・科・族・種」

に分けられていて、鳥は「鳥綱」っていう大きなくくりを表す。ヒトは「哺乳綱・霊長目・ヒト科・ヒト族・ヒト」だから、「鳥、体格差ありすぎだろ!」っていうのは「コウモリとヒト、同じ哺乳綱なのに体格差ありすぎだろ!」って言ってるのと本質的には同じことになるのか。

 

 アメリカバイソン君。ずんぐりむっくりなデザインが好き。

 

 リラックスしている奴がいた。カナダオオヤマネコ。

 狩りが得意らしいので、この体勢はリラックスしてるんじゃなくて獲物にとびかかろうとする飛び上がり前の姿勢かもしれない。それにしてもしっぽが丸い。

 

 迫力があるのでサムネイルにしよう。

 リラックスしている奴がもう一匹いた。

 

 足がスターウォーズのAT-AT ウォーカーに似ている。

 

出典:AT-AT ウォーカー|スター・ウォーズ公式

 スターツアーズで足の間を通りぬけたことがある。スターウォーズの中では一番愛着がある。

 

 この動物剥製のコーナーは見ていて楽しかったので3周した。この展示室の剥製の大半は、ハワイの日系二世のワトソン T.ヨシモト氏による寄贈らしい。剥製にも驚いたが、ヨシモト氏のコレクション能力もなかなかだ。

 

 恐竜館。恐竜の骨は博物館の代名詞。

 

 セミが好き。小学生の頃は夏休みの自由研究でセミの研究をずっとやっていた。

 住んでる地域に生息しているセミの関係上、エゾゼミ系とチッチゼミはいなかった。けど、エゾゼミの死骸が通学路に転がっていたことがある。その時はそのエゾゼミを丁寧にティッシュにくるんで持ち帰り、標本のコレクションに加えた。死後ある程度時間がたっていたらしく羽は広げられなかったけれど、胴体にある黄色いMの字がかっこよくて嬉しかった。あの時の様な胸の高鳴りは最近あっただろうか

 

 テンションが上がってセミの写真を撮りまくっていた。振り返ると、すっごく冷たい目で一般人が僕のことを見ていた。僕は展示品じゃない。

 

 野依氏の実験ノート。実験中に大爆発が起こり、本人も大層なけがをしたらしい。そのときの実験ノートには大きな字で残念無念と書きなぐられている。そんな失敗をして書く言葉ではなかろうに。よっぽど覚悟が決まっていたのだろう。この世の中、覚悟が決まってる奴が最終的に成功する。

 

 縦書きの実験ノート……だと?!

 

他にもいろんな展示を見ていた。事前の情報通り見るところが無数にあってすべての展示を見きれなかったけれど、歩き疲れたのもあって帰ることとした。

 

 帰り際にフーコーの振り子を見直すと、振り子は3時を指していた。

 

 さらば科博。

 

 家に帰ると、本来バイトがあるならちょうど終わるころ合いだった。いい時間の使い方ができたと思う。